日本の富裕層に関する、野村総研のデータは、あちこちで引用されており、私も以前に感想を書きました。
超富裕層(資産5億円以上) 8.7万世帯(0.16%)/資産合計97兆円
富裕層(資産1億円以上5億円未満) 124.0万世帯(2.3%)/資産合計236兆円
富裕層が資産1億円以上、超富裕層が資産5億円以上というのは、外国に比べて少ない(資産1億円では、金持ちの多い外国では富裕層とは言えないのではないか)と思ったら、これは、世界でもほぼ共通に使われている分類方式だそうです。
そして、日本は、アメリカに次いで、富裕層が世界で2番目に多い国なのだとか。
但し、日本のお金持ちと世界のお金持ちは、桁が違うということを、感じさせる出来事がありました。
ロシアのウクライナ侵攻により、オリガルヒと呼ばれる新興財閥のヨットが、ドイツ当局に押収されたという記事です。
日本でヨットと言えば、帆船のイメージです。
競技ヨットのクラス分けで、470級(ヨンナナマル:全長 470cm )という言葉を聞いたことがありますが、大きくても十数メートルくらいです。 それより大きいものと言えば、クルーザーという名前が、ふさわしいような気がします。
ですが、ドイツで押収されたスーパーヨットは、全長が512フィート(約156メートル)、価格は、何と6億ドル(2016年時点で約660億円)だそうです。
これを聞いて思い出したのですが、日産自動車労組の元会長で、天皇という異名を取るほどの権力を振るった塩路一郎氏が、豪華ヨットを持っていることをスクープされ、失脚する原因となりました。
そのときのヨットの価格が、3500万円だったそうです。
30年以上の時代の違いや、財閥のオーナーと組合の会長という立場の違いがあるとはいえ、3桁の価格の違いは、外国富豪の、桁外れの富を見せつけてくれたのでした。