しばらく前ですが、厚切りジェイソン氏が勧めていた米国株が下落したからと、ツイッターのコメント欄に非難のコメントが集中し、氏が投稿をすべて削除したそうです。
このブログでも紹介したように、氏の投資方法は、1)贅沢せずに、2)余ったお金を、米国株に長期分散投資する、というものでした。
長期投資というのは、一時的に上がり下がりすることはあっても、一喜一憂せずに長い間投資し続けることで、瞬間的な損得は平準化されるというものです。
その上で、長期的に見れば、米国株は過去数十年にわたって上がり続けているので、投資対象としては非常に優れているという主張です。
決して、米国株を買っていれば常に上がり続けて、絶対に損はしないというものではありません。
同じようなことは、リーマンショックのときにも、起きました。
勝間和代氏が、『お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 光文社刊』という本で、インデックスファンドによる分散投資を進めた直後に、株の大暴落が襲ったのでした。
ですが、下の記事にもあるように、その後も諦めずに投資を続けていた人は、アベノミクスの恩恵を受けて、しっかり財産を形成しています。
投資には、儲かる可能性と、すべてを失う危険性が付き物です。
今は、バブルのように、どこかに預けていれば、ノーリスクで年間5%を越える配当をもらえる時代ではありません。
インデックスファンドによる分散投資(特に外国株)というのは、この30年間の実績として、比較的リスクが小さく、かつ、比較的利率が高いものだというのに過ぎません。
そのことを理解せず、ただ、瞬間的に株が下がったからといって、著者を非難するのは、あまりに短絡的です。
そういった人は、投資に向かないので、他の利殖を考えたほうが、いいかと思います。
ちなみに、株の暴落をチャンスとして、財をなした人も、もちろんいます。
『33歳で手取り22万円の僕が1億円を貯められた理由』を書いた井上氏は、リーマンショックの暴落を奇貨として、投資額を増やし、破格の安値で投資信託を買いあさっています(米国株ではなく世界株ですが)。
それが功を奏して、一気に大金持ちになりました。
安いときに買うだけのことですから、一見、誰にでもできそうですが、そう簡単なことではありません。
当時勤めていた会社でも、リーマンショックは、百年に1度の大混乱だと言われていました。
世界経済が、軒並み沈み込んでいるときに、逆張りできる神経は、並ではありません。
場合によっては、1929年の大恐慌のように、破滅的な事態になる可能性もあったのです。
投資で大成功を収めた人というのは、このように、株式市場の変化を見極め、凡人にはピンチかチャンスかわからない事態に賭けることができ、しかもそれがうまくいった人だけです。
そんな天才級の人の真似をせず、インデックス投資をコツコツ続けるか、或いは最初から投資を諦めるのが、凡人には相応しい道であるように思います。
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■ □ ■ □ ■ □ 昨日の家事 □ ■ □ ■ □ ■
・自分の分の朝食作り
・夜食器洗