『手取り23万円で、3千万円貯めた』というのは、嘘ではないが、100%の真実でもない
10年で、3千万円もの貯金を貯めた、4人家族の話が出ていた。
正直、大したものだと思う。
問題は、3千万円を10年で貯めようとすると、最低でも、年間3百万円が必要になるということだ。
ところが、この記事の表題には、『手取り20万台』とある。
記事にも、『夫の手取り月収は23万円とごく一般的。生活費はなるべく抑え、月に17万~18万円(現在は22万円)に設定』とある。
夫の給与が、手取り23万円/月で、生活費が17万/月だと、残るのは6万円/月、72万円/年。
賞与の手取りが、年間230万円以上ないと、10年で3千万円は貯まらない。
給与の手取りが23万円で、賞与の手取りが230万円となると、賞与は年間10ヵ月分となる。
そんな会社は、日本にはそうそうないし、それほど賞与をもらえるものなら、『給与の手取りが23万円』ということはないだろう。
要は、『手取り23万円』の夫の収入では、何をどう節約しても、『10年で3千万円』は、貯まらないのである。
では、どうやって貯めたのか。
何のことはない、答は、本ブログでも書いている、共働きである。
記事にも、『共働きを基本とし、産前は(妻である)ぴーちさんの給料を全額貯蓄に回し、夫婦でボーナスも含めて年に300万円弱を貯金』とある。
それを、あたかも、夫の収入23万円だけで貯めたようなタイトルにして、いかにも節約術がすごいことをアピールし、記事を読ませようとしているだけなのだ。
どこで聞いたか忘れたが、週刊誌やネットの記事は、「なかったことを、あったように書いてはいけないが、あったことを、わざと書かなくても構わない」という不文律があるらしい。
しかも、記事には、ぴーちさんの給料がいくらかは、書かれていない。
もしかすると、夫よりも、多くもらっていたかもしれない。
世の中には、そのような夫婦は、いっぱいいる(実は、我が家がそうであった)。
ともかく、平凡な給与所得者がお金を貯めるには、1)天引き預金をして、2)共働きをすることだ。
節約は、貯めたお金を無駄遣いしないためにするもので、お金を貯めるためにするものではない。
節約だけでは、絶対に、1千万円単位のお金は貯まらないのである。
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