住宅ローンの利率が低いことから、頭金を用意せずに多額のローンを組む人が増えているという。
実際、頭金を貯める前に、買うべきだという記事が出ていた。
記事によれば、次のような理由から、頭金を貯めなくてもすぐに買うべきだとある。
「親の世代は、ローンの金利が高かったから、頭金を用意しなければならなかった」
「現代は、金利が安いので、多額のローンを組んでも金利分の負担はなく、頭金を用意している間に払う家賃がマイナスになる」
「だから、先に家を買って、家賃分をローンにまわして支払ったほうがお得」
一見、もっともらしいが、落とし穴がある。
ある程度の時間をかけ、生活をしないと、「自分たちの生活で払えるローン」というものの感覚がわからず、無理なローンを組んで、破綻する危険性があるからだ。
この記事では、家賃8万円を例にしているので、以下、これで説明すると、家賃を払いながら、1年でも2年でも暮らしてみると、8万円という金額の重みがわかるはずだ。
世帯の手取りから、年間にして8万円*12ヵ月=96万円のお金が出て行くことが、どれくらいの負担になるのか。
これが厳しいようなら、とても8万円のローンは組めない。
家賃は、いざとなれば引っ越して下げることができるが、一度組んだローンは、数十年間にわたって、ついてまわるのである。
そして、家賃8万円が払えるからと言って、ローン8万円も払えるだろうと、安心してはいけない。
特にマンションの場合は、共益費・管理費・修繕積立費など、ローンとは別にさまざまなお金が出て行くからである。
つまり、家賃8万円を払って、それとは別にある程度の貯金を貯めるくらいの生活ができてこそ、やっと8万円のローンを払える余裕があるということなのだ。
(明日に続く)
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