さて、給与の中から、天引き預金をして、お金を貯めていったとしましょう。
何年間かしたら、通帳には、それなりの額が貯まっているはずです。
ところが、気がついてみると、なぜか思ったほど貯まっていないことが大半です。
それはなぜか。
簡単です。せっかく頑張って貯めたお金を、使ってしまうからです。
お金は、消えるということがありません。
1円貯めたら、預金は1円増え、1円使ったら、預金は1円減ります。
「いくら稼いでも、お金が貯まらない」とか、「ちゃんと貯金はしているのに、気がついたら残っていない」という話を、よく聞きます。
「給与は上がったのに、貯金は変わらない。給与につれて、税金や社会保障費も上がるせいで、手取りが増えないからだ」という話も、よく聞きます。
確かに、累進課税の仕組み上、それは全く嘘というわけではありません。
ですが、すべて真実でもありません。
収入が増えた分、手取りが減ることはなく、絶対に増えています。
そして、間違いなく、出費も増えているはずです。
下手をすると、手取りが増えた分以上に、出費が増えていることもあります。
人間とは弱いもので、あればあっただけ、使ってしまうものなのです。