ここまで、定年までにしっかり貯金をしておかないと、老後は間違いなくお金が足りなくなるという話をしてきました。
ここからは、我々夫婦が、どうやってお金を貯めてきたかを、具体的に説明していきます。
とはいっても、近頃流行りの投資信託など、特別な方法ではありません。
前述したように、地道な天引き預金と共稼ぎによるものです。
大抵の方がご存知と思いますが、天引き預金というのは、給与をもらう前の時点で、その何割かを、メインの口座とは別の口座に入金してもらうことを言います。
なぜ、天引き預金をしなければならないかと言えば、先に給与をもらって、その中から貯金をしようとしても、まず、貯められないからです。
人間とは弱いもので、一度お金を手に入れてしまうと、それを既にあるものとして考えてしまい、手放すのが惜しくなります。
給与をもらった日に、会社の帰りにでも銀行に行き、自分で預けるというのも、無理です。
預けるのを忘れたり、今月はちょっと厳しいから預ける額を少なめにしようとしたり、いくらでも易きに流れるからです。
言わんや、必要なお金を使った後で、余った分を貯めるなどという甘いやり方では、まとまった貯金は、絶対にできません。
少しは貯まるかもしれませんが、その苦労が嫌になって、どこかでやめるか、使ってしまうのが落ちです。
節約だけでは、貯金はできません。先に貯金をして、残ったお金で暮らすことだけが、お金を貯める唯一の方法です。
それが証拠に、税金、厚生年金、健康保険料などは、絶対に払わなければならないお金ですが、それをちゃんと払えているのは、給与から天引きされているからです。
住宅ローンも同じです。
もしこれらのお金を、給与をもらってから後払いするような制度にすれば、かなりの人が、いろんな理由をつけて、払わない(払えない)に違いありません。
何度も言いますが、貯金をする気があるなら、天引きあるのみです。