以前に、仕事一本で来た人たちが、定年後に趣味を始めようとしても、うまくゆかないという記事を紹介した。
元記事では、無理に趣味を見つけようともしなくても、人生はそれなりに楽しくやっていけるという論調だったが、ブログに書いたように、私の意見は逆だ。
年をとって、時間が余るようになってから、いきなり趣味を見つけようとしても、うまくいかないことの方が多い。
ただでさえ、年をとると、新しいことに対する興味が湧きにくい。
まして、仕事しかしてこなかった人は、それ以外の物事に関心を持たないようにして生きてきたため、世間一般の娯楽に関する感度が、かなり摩耗してしまっている。
まだ、感度のすり減っていない間に、熱中できることを見つけておかないと、定年後になったら、だらだらとTVを見て、妻や子供に邪魔者扱いされるのが落ちなのである。
但し、若い頃から趣味を持っていたとしても、定年後にそれを楽しめるとは限らない。
ゴルフが好きで、毎日でもゴルフをしたいと思い続けた男性が、いざ定年になって夢がかなったら、1年もたたないうちに飽きてしまったという話が、ネットに出ていた。
釣りも同じで、毎日のように海に出かけていたら、やはり飽きてしまったという。
著者の大前研一氏は、それを避けるために、ジャンルの違う複数(氏によれば、20!)の趣味を持つように勧めているが、いくら何でもそれは、現実的ではない。
好きでもないことに、無理にあちこち手を出しても、長く続けられはせず、TVをぼんやり見るのと変わらない、単なる暇潰しに終わってしまうだろう。
せめて、インドアとアウトドア、各1つずつくらいが、1人の人間が熱意を込めて楽しめる範囲ではないだろうか。
氏のように、好きな時期に好きなだけ有給を取れる身分ではないし、使えるお金にも、限りはあるのだ。
では、どうすればいいのかということについて、次の記事で述べようと思う。
(続く)
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