9月27日に、安倍元総理の、国葬が行なわれる予定になっている。
戦後、これまでに国葬にされたのは、わずか2人であり、安倍氏は3人目となる。
ja.wikipedia.org1967年(昭和42年)10月31日 吉田茂 内閣総理大臣
1989年(平成元年)2月24日 昭和天皇 天皇(大喪の礼)
問題は、今後、国の重要人物が死んだとき、国葬をすれば、安倍氏と同じかそれ以上、しなければそれ以下と、その人の格が決まってしまうということだ。
総理大臣経験者で、例えば安倍氏よりも在位年数が多かった場合や、安倍氏のように殺されたにも拘わらず、国葬にされないとなると、遺族あたりから文句が出そうな気がする。
また、皇族との兼ね合いも、微妙な話になってくる。
まず、現在の上皇が死去した場合だが、この人は天皇経験者なので、恐らく、昭和天皇と同じ大喪の礼によって葬られるだろう。
問題は、次の天皇の父親となるであろう、秋篠宮である。
この人は、天皇にならずに死んだ場合、国葬にするわけにはいかない。
だが、子供が天皇になったら、天皇の父親が、安倍氏より格が落ちるのかという話になり、右翼が騒ぎ出しそうだ。
やはり、安倍氏も含め、総理大臣経験者くらいの格であれば、内閣・自由民主党合同葬あたりにとどめておいたほうが、無難だったろうとは思う。
ちなみに、国葬は、政教分離の原則から、宗教色を排した無宗教形式で行なわれる。
靖国神社と旧統一教会を、徹底的に贔屓していた安倍氏が、どちらにも関与してもらえずに葬られるというのは、気の毒な気がしないでもない。
旧統一教会が、国葬よりも1日早く独自の葬式をしたり、靖国神社が、A級戦犯の時のように、勝手に合祀したりしないかと、期待しているのだが……。