1億円貯めて、60歳で会社を辞めました。

【毎日更新】ただのサラリーマンが、投資抜きで1億円を貯め、60歳で早期リタイアできたわけ。

「細い目なら、中国人」か(このミス大賞作品『ブラック・ヴィーナス 投資の女神』)

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『ブラック・ヴィーナス 投資の女神』(宝島社、城山真一 著、2016年初版)という本を読みました。

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 『このミステリーがすごい!』第14回大賞作品で、負け知らずの天才株式トレーダー二礼茜が、人からお金を預かって、その求めに応じてお金を増やしてやるという話です。

 全体としては、まあまあ楽しく読ませていただきましたが、数箇所、気になるところがありました。

 

 まず、茜が、応募原稿の時点では無敗のトレーダーだったのを、賞の審査員に現実味がないと言われて、敗北を知るという設定に変更したようです。

 ですが、ラストの緊迫感は少し増したものの、彼女の人間味が出過ぎて、平凡な話になったという気もします。

 「私、失敗しないので」とか言う外科医みたいに、突き抜けた方が、面白かったかもしれません。

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 また、彼女が金を作ってやる代わりに、依頼人の最も大事なものを奪っていくという設定なのですが、あまり生きていない気もしました。

 良太という登場人物を、アシスタントに配するために、無理にこしらえた設定という感じです。

 

 そして、最も気になったのが、中国資本に乗っ取りをかけられた、機械メーカーの社長が、中国人に襲われる場面です。

 単行本314頁で、尾行してくる車をミラーで見た社長が、「線で書いたように細い目」から、相手を中国人だと判断します。


 21世紀にもなって、顔の特徴で、民族を判断するような描写は、どうかと思います。

 作者は、筆が滑るということもあるでしょうが、そのあたりは出版社がしっかり気をつけてほしいものです。