センバツ(春の甲子園)が終わりました。
東海大会で準優勝した、聖隷クリストファーが落選し、同大会の準決勝で敗退した大垣日大が選出されるという、選考会議の時点で、かなり物議を醸した大会でした。
大垣日大は、2回戦に勝利し、選出された面目を保ちました。
とはいえ、準優勝したのが、新型コロナウイルスの集団感染で辞退した京都国際に代わって出場した、近畿地区で補欠だった近江高校という、番狂わせでした。
つまり、甲子園で勝てるチームを選ぶという、選抜方式が、殆ど当てにならなかったということです。
そもそも、春の甲子園は、夏の甲子園と違って、戦前の優勝候補の予想が、当たることが少ないと言われてきました。
「荒れるセンバツ」という、呼び名もあったほどです。
その理由の一つが、春のセンバツの出場を決定する地方大会が開幕するのが、前年の秋季大会だということです。
秋季大会は、夏の甲子園が8月末に終わったばかりの、9月初旬から開催されます。
夏の大会(予選含む)で負けた時点で、3年生が引退し、それぞれのチームは、1,2ヵ月で新チームを結成して、秋季大会に臨まなければなりません。
秋季大会の9月から3月まで、半年以上あります。
高校生の成長は早く、秋の時点では大したことのなかった選手が、別人のように伸びることが有り得ますが、当然、そういうことは考慮されません。
つまり、選考の材料となる秋期大会の開催が早過ぎるため、3月の時点で強いチームではなく、9月の時点で強いチームが選ばれることになり、番狂わせが多いと考えられています。
秋季大会の結果を参考にするのは、東北や北海道のチームが、冬に大会を開催するのが難しいからかもしれません。
ですが、春に選出されなかったチームが、夏に圧倒的な力で勝ち進んだりすると、もう少し選考が何とかならないかと思ってしまいます。