秋月りすさんの代表作と言えば、OL進化論で、私も、単行本を全巻持っています。
しばらく前から、単行本がなかなか出なくなり、39-42巻が、毎月連続して出版された後、また出なくなってしまいました。
あるとき、OL進化論の話をしていて、妻が「主人公は、当然、ジュンちゃんでしょう」と言い出したので、驚きました。
私は、連載開始当初からずっと読んでいることもあり、「主人公は美奈子さん」と思い込んでいたのですが、妻に言わせると、「出番の数が全然違う」ということです。
確かに、ドジで憎めないキャラクターが使いやすいのか、ジュンちゃんの出番は一番多そうです。
ですが、やはり個人的には、「主人公は美奈子さん」であり、ジュンちゃんは、「特徴のあるサブキャラクター」という固定観念が抜けません。
そこで、出番の数ではなく、表紙に注目してみました。
いくら出番が少なくても、表紙を飾るのこそが、主人公だと思うからです。
OL進化論の表紙には、大きく分けて、１）美奈子さんがメインで出ているもの、２）ジュンちゃんがメインで出ているもの、３）美奈子さんとジュンちゃんが、同じ大きさで出ているもの（ダブルヒロイン）、４）同じ会社のOLたちが均等の大きさで出ているもの、の４通りがあります。
42巻までを分析してみた結果を、本稿の末尾に添付してあります。
1巻から12巻までは、美奈子さんが2作、ジュンちゃんが1作、ダブルヒロインが5作、OL均等が4作となっています。
この頃は、やはり美奈子さんが主人公であり、彼女を取り巻く、様々な特徴を持ったOLたちがサブという、最初の作者の設定が、そのまま表紙に表れている気がします。
それが変化するのが、13巻からです。
13巻から27巻までは、ジュンちゃんが6作、ダブルヒロインが9作と、完全にジュンちゃんが主役級となっています。
そして、28巻から41巻までは、美奈子さんとジュンちゃんのダブルヒロインばかりとなっており、単独の人物が表紙を飾ることがなくなっています。
こうやって分析してみると、美奈子さんが主人公という印象が、かなり薄れてしまいました。
ところが、最新の42巻は、美奈子さんが30巻ぶりの単独ヒロインとして、表紙を飾っています。
おかげで、また「主人公は、やはり美奈子さん」というイメージが、甦ってしまいました。
次に出る43巻以降は、どのようになるでしょうか。
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