金田一蓮十郎というマンガ家さんの作品、『ラララ』を読んでいます。
会社をリストラされて彼女にもふられた主人公の桐島くんが、女医である亜衣さんと結婚し、専業主夫をしているうちに、奇妙な縁で、男の子と小さな赤ん坊を引き取ります。
最初は、つきっきりで赤ん坊の面倒を見ていた桐島くんですが、急に働きたいと言い出しました。
通常は、子供が幼い間こそ、目を離さずに面倒を見てやらなければと思うものでしょうが、彼の考え方が、明確で印象的でした。
・赤ん坊がいない場合は、桐島くんも、もう一人の子供(准くん)も、自分の面倒は見られるので、何とかなる。
・だが、赤ん坊である深羽は、必ず誰かがつきっきりで世話をしてやらなければならない。
・もしこの状態で、唯一の働き手である亜衣に何かあったら、一家は、どうにもならなくなる。
・亜衣が心の病気になったりしても、桐島くんが働いてさえいれば、「しばらく休んでいいよ」と言ってやれる。
・世の中には、そういったリスクを軽減するための保険があるが、それだけで残された家族が、一生食べていけるわけではない(そもそも保険は、被保険者が死んだときには、それなりの額が出ますが、病気で動けなくなったときは、それほど出ません)。
だから、家族のリスクを減らすためにも、働きに出たいというのです。
確かに、子供が赤ん坊の頃に、いざ何か起きたら、赤ん坊のケアだけで手を取られてしまいます。
そういった時こそ、リスク管理が必要であり、共稼ぎはその一つの手段なのだなと、目から鱗で感心させられました。
著者の金田一蓮十郎さんは、こんなペンネームですが女性だということで、ちょうどこの作品の執筆中くらいに、出産を経験したそうです。
その経験が、作品に生きており、登場人物にこのようなセリフを言わせたのでしょう。
作品は完結していますが、私はまだ最後まで読んでおらず、彼が何とか保育所を見つけ、就職先を探しているところです。
いつも、読んでいただき、有り難うございます。
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