プレジデントオンラインに、米の価格についての、対照的な記事が出ていた。
一つは、例のキヤノングローバル戦略研究所の山下一仁氏によるもので、「米の値上がりの責任は、農協と農水省にある」という、相変わらずの主張である。
もう一つは、経済評論家の加谷珪一氏による、「農協と農水省を叩いても米の値段は下がらない。値上がりは、元はと言えば日本人の米離れによるものだ」という主張である。
どちらもそれなりに長い記事なので、全部読むのは大変だが、両方を読んだ身としては、加谷珪一氏の主張に軍配を上げたくなる。
そもそも、山下一仁氏は、元農水省のお偉いさん(局次長)であり、農協を監督指導する立場でもある。
自分が所属していた役所や監督責任のある組織を、ここまで叩くのは、どんな神経をしているのだろう。
また、在職当時、どのような仕事ぶりだったのだろうか。
現在主張するように、農水省が進める減反政策に表立って反対していたのだとしたら、局次長にまでなれるとは、到底思えない。
では、お役所の指示に従って、自分の主張を押し殺しながら減反政策を推し進めていたのか、それとも減反政策とは全く関係のない部署にいて、興味も持たずに自分の仕事だけをしていたのか。
どちらにしても、米の高騰の責任を、農水省と農協に押しつけられる立場であるとは、とても思えないのだが。
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