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【毎日極楽】いかにして1億円を貯金し、60歳からの早期リタイアの日々を幸せに過ごしているか

『修羅の門 第弐門』は、どうしてあそこまでつまらなくなってしまったのか(3)。

 一方、『第弐門』では、出てくる格闘家たちの描写がない反面、格闘シーンがやたら長くなってしまった。

 例えば、さほどの重要キャラでもないボルトを倒すのに、単行本まる1巻以上をかけている。

 『修羅の門』と比べれば、水増し感が拭えない。

 リングで最後に戦った、中国の暗殺集団のエースとされている、姜子牙に至っては、2巻半もかかっている。

 正直、最後の方は読むのが苦痛になってきた。

 

 しかも、作者も言っているように、姜子牙が九十九よりも小さいため、いかにも迫力がない。
 加えて、決勝までの戦いが圧倒的であるがゆえに、その強さをアピールできていなかった。
 極めつけは、最後にあまりに露骨な反則をするのが、あんまりだと思わされた。
 あれで、一気に姜子牙のライバルとしての格が落ちたと思ったのは、筆者だけではないだろう。

 

 尚、物語に感情移入できなかった一因としては、九十九の後援についた女社長の存在も大きい。

 彼女は、チャンピオンである九十九に、最大限の支援をした。

 体調をベストに保たせ、怪我をすれば手厚い看護を施し、治るまでは戦わせないというスケジュールを組む。

 結果、徒手空拳で巨大な敵に挑んだ過去の戦いに比べ、九十九の立ち位置は、比較にならないほど楽なものになっている。
 そんな恵まれた主人公が、敵を倒しても、こちらとしては、「ふ~ん」と思うだけなのである。


 加えて、この女社長と、神武館の女性館長代理が、何かのたびにわかったふうをして、しょっちゅう舌を出す。

 これが、読んでいるほうとしては、一々気に障った。

 あの不快なシーンをカットするだけで、物語はかなり引き締まったものになると思っている。

(続く)

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