『1年で億り人になる』という本を読んだ。
ノウハウ本としては最悪で、フィクションとしても出来はあまり良くない。
ネットの評判を読むと、どうも最終的には、著者が運営している数十万円もするサロンに誘い込むのが目的らしい。
「1千万円以上のお金を借り入れして、それを現物投資して資産を増やす」というのが、この本の骨子である。
だが、どこからどうやって借り入れを行なうか、具体的な手段は書いてない。
「借用書を書いて親戚から借りろ」とあるが、あまりに非現実的である。
実績も何もないあなたに、誰が1千万円も貸してくれるだろうか。
特に、著者のアドバイスで自己破産から救われた人が多数などとあるが、自己破産というのは(別に悪いことでも何でもないが)、要は借金の棒引きである。
そんな人間に、誰が1千万円ものお金を貸してくれるものか。
また、「法人を作って銀行から借り入れるという手段もある」と書いてあるが、すぐ後に、「そのお金を投資に使うと法(出資法だか金融商品取引法だか)に抵触する場合もある」ともあり、「まずは事業でお金を増やすこと」とある。
そのくせ、事業で金儲けをするのは、あまりに迂遠と、至るところで言っている。
この矛盾の時点で、内容が空虚であることがわかるというものだ。
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