さて、投資や投機(宝くじもこれに含まれる)、遺産相続以外に、収入を増やす道は、ないのだろうか。
もちろん、ある。
それは、
1.会社で出世する。
2.副業をする。
3.共働きをする。
の3つである。
1,会社で出世する。
会社での出世は、最も有望な手段の一つだ。
いや、だったと言うべきだろう。
かつては、年功序列で、黙っていても給料が上がった。
日本経済の成長とともに、会社の業績も上がっていったから、それができた。
だが今や、会社は、年功序列をやめたくてたまらない。
会社の成長がスローダウンした以上、管理職になれるだけの業績を挙げていない人間にまで、高給を払う余裕はない。
一時、「選択と集中」という言葉が流行ったが、同じ高給を払うのなら、ただ年をとっただけの人間ではなく、優秀な人間により多く配分し、会社の業績を伸ばしてほしいということだ。
それが、成果主義である。
では、管理職になればいいと思うかもしれないが、このご時世、管理職になれるのは、半数以下とも4割とも言われている。
狭き門があって、定員が限られているのだ。
おまけに、働き方改革のおかげで、残業手当も、どんどん減らされている。
質より量だとばかりに、残業や休日出勤で、何とか収入を増し、かつ上司の覚えを良くしようという姑息な手段も、(表向きは)封じられている。
この傾向は、この先、ますますエスカレートしていくだろう。
即ち、会社での出世とは、「長時間労働のような、個人的な頑張りだけに頼らずに、会社に利益をもたらす」という、非常に困難なミッションを達成した人間だけが、得ることのできる果実となっている。
会社への忠誠心とか、仕事が好きだとかいった、前世紀のサラリーマンに必須とされた心情的なファクターを、最早会社は、必要としていないのだ。
(続く)
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