「Yahoo!ニュース 個人」に、『家族4人で食費3万円!極端な節約術にご用心』という記事が、出ていた。
筆者も以前に何度か書いたが、節約の中で最も効果が上がらず、かえって健康すら損ねる恐れがあるのが、食費の節約である。
Yahooの記事にもあるように、「家族4人で1ヶ月3万円」の食費では、「健康で文化的な生活」は、到底営めない。
定年後の老夫婦2人でも、疑問である。
経済コラムニストの大江英樹氏は、貯蓄や投資に関して、地に足のついたコラムを書いており、本ブログでもよく引用しているが、夫婦2人の食費が3万5千円だという、次の記事だけは納得できない。
かなり無理のある節約をしない限り、達成できる数字ではないのだ。
もしかすると、氏が仕事の関係で、しょっちゅう外食をしており、その代金が計算に入っていないということもあるかもしれない。
食費が1ヶ月3万円というのは、どういうことか。
1日千円だから、2人合わせて1食333円、一人あたり167円しか使えないということだ。
現在、白米の価格は、安いもので、5kgあたり2千円ほどするから、1gあたり0.4円である。
茶碗1杯のご飯は、約150gある。
ご飯は、水を吸って重量が倍近くに増えているから、実際に食べる米は、65g程度と言われている。
従って、1食あたり、米だけで65*0.4=26円かかる計算になる。
これに加えて、以下、我が家近くのスーパーの底値で、鯵の開きが1枚100円、卵が10個150円(1人15円)、味噌が750g300円(1人15gとして6円)、豆腐が350g70円(1人20gとして4円)、小松菜150円(1人約20円)で、合計100+15+6+4+20=125円となる。
即ち、米代26円を加えると、鯵の開き、卵焼き、味噌汁という、普通の昼食を食べるだけで、少なくとも、1食当たり150円は、かかるのである。
(続く)