この記事の表題には驚いた。
今どき、「彼女の手料理」である。
料理を、女性が作る物と決めつけた、この時代錯誤ぶりを、誰か止めなかったのだろうか。
しかも、内容が、さらにひどい。
料理の出来栄え(しかも、美味さではなく、不出来さ)から、彼女の性格をわずか3通りに分類し、どんな男と相性がいいかを診断するのだという。
・調味料の加減がイマイチな彼女は、
→味見をしない、「大雑把で面倒臭がり屋さん」
→いい加減になりがちな彼女に、上手に刺激を与えてやる気にさせられる男性が、好相性。
・茹で時間や焼き時間など、調理時間の過不足がモンダイな彼女は、
→時間の管理が苦手な、「あわてんぼうか、のんびり屋さん」
→あわてんぼうなら、彼女の落ち着きのなさを優しく諭せるような、包容力のある男性が好相性。
→マイペースでのんびり屋、注意力が散漫な彼女には、しっかり者でリーダーシップのある男性がベスト。
・見た目の彩りや盛り付けのセンスがビミョーな彼女は、
→女性の料理というのは、どちらかと言えば見た目にこだわるもので、彩りや盛り付けセンスがビミョーという人は少ない。「女性としては、ちょっと色気に欠ける、飾り気のない、サバサバした性格」
まさに、昭和の時代そのもので、読んでいて嫌になるというか、情けなくなってくる。
それでも、何が悪いか、まだわからない人間がいるかもしれないので、説明しておく。
例えば、立場を変え、男が作った手料理に対して、こんなけなし方をして、どんな女性が合うかと言う相性占いをしたら、どうだろう。
さらには、男の仕事の失敗から、その性格を評価して、どんな女性なら合うかと診断したら、どうなるか。
大抵の男は、「ふざけるな」と言うのではないか。
また、これが、女性向けや男性向けの、低俗な週刊誌なら、まだわかる。
問題は、それなりに信頼できるとされている、All aboutの記事だということだ。
All aboutと言えば、『知識、意識、技術、スキルを有し、厳しい審査をクリアした特定分野の専門家であるガイドが、信頼性の高い情報を提供する総合情報サイト』であったはずだ。
ガイドの名前には、「子」がついているので、恐らく女性だと推測されるが、こういう記事を書いて、心が痛まないのだろうか。