下の記事には、夏の沖縄のビーチで、「危険生物」に遭遇した話が出ています。
宮古島でスノーケリングをしていたら、ダツという細長い魚が、近くを泳いできたため、慌てて岸に引き返したとのことです
ダツは、猛スピードで人に向かって突進してくることがあり、その鋭い口が人に刺さって死亡することもあるため、「サメよりも怖い」とされてています。
それゆえの避難行動らしいですが、これはまさに、記事の著者の過剰反応と言えましょう。
そもそも、ダツが人を傷つけるのは、大半が夜です。
夜に、海面をライトで照らしたときに、トビウオのように水面から飛び上がった結果、人に刺さるのであって、昼間のビーチに人を襲うなどという話は、聞いたことがありません。
自分より大きな人間を、襲うわけがないのです。
また昔は、ダツはライトに向かって突っ込んでくるため、スノーケリングをするときには、ライトを海面に水平に向けずに、海底に向けなければいけないなどと言われていました。
しかしながら、2018/11/11の『ダーウィンが来た』で、それが本当か確かめる実験が放映されましたが、ダツは、1匹も水中のライトに向かって突っ込んではきませんでした。
どうやら、船から海面をライトで照らしたときに、ダツが驚いて盲滅法に飛び上がり、それが偶然、人に刺さったのだろうということのようです。
TVで放映されたといっても、それほど話題になるような話ではありませんから、何も知らない素人が、ダツは怖い魚だと思い込んでいるのは仕方のないことだと理解できます。
ところが、この記事を書いた五箇公一氏の肩書きは、『国立環境研究所生物多様性領域生態リスク評価・対策研究室長』だというのです。
結構有名な方で、TVにも多数出演しているそうです。
専門は昆虫学者だということで、魚は専門外かもしれませんが、記事を書く前に、周囲に聞くなどして、知識をアップデートすることはできなかったのかと、思ってしまうのでした。
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