また、この記事には、エアコンを使わずに、除湿をすればいいという話も出ています。
困ったことに、これが、中学生の理科のレベルにも達していないようなことばかりです。
まず、「凍らせたペットボトルを扇風機の風に当てるだけで、結露を利用し、湿度を下げることができる」とあります。
ですが、ペットボトルを並べて風を当てただけで、数字に出るほど、部屋の湿度が下がるものでしょうか。
実際、あちこちで、ペットボトルの除湿法が紹介されていますが、何パーセント下がったかという結果は、どこにも出ていません。
加えて、なぜこれで多少なりとも湿度が下がるかといえば、風が冷たいペットボトルに当たることで、温度が冷やされ、含むことのできる水蒸気が減るからです。
これはエアコンの原理と、全く同じです。
エアコンでは、冷媒の入った冷たいラジエーター（熱交換器）に、送風機で風を当てているから、湿度が減っているのです。
エアコンならOKでペットボトルなら不快でないということは、有り得ません。
あるとしたら、ペットボトルに風を当てても、さほど温度が下がらないからです。
その分、下がる湿度も、たかが知れています。
ちなみに、「除湿機を部屋に置くのもいいが」とありますが、除湿機の仕組みは、エアコンの室内機と室外機を一体化したものです。
冷蔵庫の扉を開けて、運転しているようなものだと思えば、いいかもしれません。
ddnavi.com 結果は、明らかです。
確かに湿度は下がりますが、室外機が部屋の中にあるわけなので、部屋の温度は、間違いなく上がります。
部屋の窓を開けて、室外機の排気を外に出せばいいと思うかもしれませんが、窓を開けた分、外気の熱が入ってきて、さらに室温は上がります。
恐らく、どちらもネットで見かけて、そのまま引用したものだと思われますが、もうちょっと、勉強してから、記事を書いてほしいものです。
これで、無料のネット記事ならともかく、「とっておきの方法」とか言って、お金を取って雑誌を売っているのですから、笑ってしまいます。
誰か、チェックしてくれる人は、いなかったのでしょうか。
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