テニスの試合を、テレビで見なくなって、ずいぶんたちます。
かつてテニスは、筆者にとって、一番好きなスポーツの一つでした。
ウィンブルドンなどの放映は、時差の関係で2時3時になろうとも、必ずといっていいほど見ていました。
ですが、最近は、殆ど見なくなりました。
理由は、延々とストロークが続くばかりで、見ていても、さっぱり面白くないからです。
テニスというのは、ネットを挟んで行なう他のスポーツに比べて、ルールに特殊なところがあります。
それは、ボールをノーバウンドで打つボレーと、ワンバウンドで打つストロークの、どちらもが許されているというところです。
バドミントンやバレーはノーバウンド、卓球はワンバウンドしか認められていませんが、テニスはどちらで打っても構いません。
プレーヤーにも、ストロークを得意とする、ストローク・プレーヤーと、ボレーを得意とする、ボレー・ブレーヤーとがいます。
戦争に例えれば、コートの後ろでじっくり構えてストロークを打つのが、大和などの戦艦同士が大砲を打ち合う艦隊戦に近くなります。
これに対して、ネットの近くまで進んでボレーを打つのが、飛行機を利用した空中戦のような感じです。
このように2つの武器があることから、適当なタイミングで、ボレーとストロークを取り混ぜることで、戦術に大きな幅が出ます。
実際の試合では、ボレー・プレーヤーが、隙を見てネット際に出て、ボレーでポイントを決めようとするのに対し、ストローク・プレーヤーが、その横や上を抜こうとします。
その駆け引きも含めた勝負の綾こそが、テニスの魅力であり、プレーヤーにとっても見る者にとっても、最大の楽しみだったのです。
また、サーフェスと呼ばれる、コートの反発力も、プレーに大きな影響を与えます。
全仏オープンは、アンツーカーとかクレーとか呼ばれる土のコートで、バウンドしたボールが高く弾み、速度が遅くなります。
ですから、じっくり構えて打つストロークプレーヤーが、有利になります。
ボレーしても、コートにバウンドしたボールに、追いつかれてしまうからです。
クレーコートを得意とするプレーヤーは、クレーコートスペシャリストと呼ばれたほどです。
一方で、ウィンブルドン(全英オープン)は、芝のコートで、ボールが滑るようにバウンドして殆ど弾まず、速度も落ちません。
従って、ボレーされたボールがあっという間に飛んでいくので、ストロークプレーヤーがじっくり構えて打つ暇がなくなり、ボレー・ブレーヤーが有利になります。
全米オープンと全豪オープンは、セメント等のハードな地面の上に合成樹脂がコーティングされたハードコートで、両者の中間の特性になります。
ですから、クレーコートでストローク戦では敵わない相手でも、芝のコートでボレーを駆使すれば勝てるといった、相性の良し悪しがありました。
選手の一人一人にも、得意なショットなど個性があり、好きな選手の、打ち方を真似したりしたものです。
それが、今では、すっかり変わってしまいました。
(この稿、続きます)
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