年金を、75歳で繰り下げ受給するのが、非現実的だという投書が、毎日新聞に出ていました。
投稿者は78歳の男性で、高齢者の会合で話をしたところ、75歳から年金を受け取り始めようという人は、一人もいなかったとあります。
受給開始年齢を、75歳まで延長できるようになったのは、今年の4月からで、かつては70歳が限界でしたから、この方たちが、今更75歳受給開始を望んでも、どうしようもないのですが。
受給開始を遅らせられない理由の一つが、75歳まで年金を受け取らずには、生活できなかったということのようです。
ですが、現在75歳くらいの人たちは、60歳が定年で、会社を辞めた直後から、ずっと年金をもらってきたのです。
しかも、その金額は、これから年金をもらう人たちに比べて、かなり多額でした。
これでは、繰り下げ受給など考えもしないのは、当然ではないかと思います。
実際のところ、2019年度において、年金の繰り下げ受給をしている人は、まだ0.8%しかいないそうです。
投稿者の、繰り下げ受給をしないもう一つの理由が、年金の受給開始を65歳と75歳にした場合の、「損益分岐点」が、86歳であるということだそうです。
日本人の平均寿命は、男性82歳、女性88歳であり、男性は損益分岐点に届かないから、遅らせると損をするということです。
これは、あまりに近視眼的な考え方です。
何度も言いますが、年金というのは、無収入で長生きしてしまった場合の、リスクを保証する保険であって、金融商品ではありません。
目先の損得でのみ考えると、長生きしてしまった場合に、ひどい目をみるのです。
私のような、素人の言葉では安心できないということであれば、下の記事を読んでみることを、お勧めします。
■ □ ■ □ ■ □ 昨日の家事 □ ■ □ ■ □ ■
・自分の分の朝食作り
・昼食器洗
・夜食器洗