ロシアがウクライナに侵攻し、その影響で、小麦の価格が高騰しています。
ウクライナの黒海沿岸は、古代ギリシャの昔から、有名な穀倉地帯だそうですが、あまり実感はありませんでした。
小麦という穀物自体、粉にしたところしか見たことがなく、小麦畑というと、風の谷のナウシカのラストシーンくらいしか、馴染みがありません。
また、ローマ帝国の大穀倉地帯と言えば、クレオパトラのエジプトというイメージが、あったせいもあるでしょう。
ただ、それで思い出したのが、「ヒストリエ」というマンガ(岩明均著)の、一場面です。
エウメネスという書記官を主人公に、マケドニアのアレクサンドロス3世(大王)の少年時代を扱った歴史マンガで、現在、講談社から11巻まで単行本が出ています。
この1巻(P109)に、エウメネスが、故郷のカルディアというアテネの植民都市の城門の前で、BC350年頃の、アテネとマケドニアの勢力争いを、説明する場面があります。
そこに、小麦が黒海沿岸から、ボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通って、アテネに運ばれてきていたという描写があったのでした。
読んだときは、アテネの食糧は、そんな遠くから運ばれているんだと思っただけで、あまり印象に残らなかったのですが、今回のウクライナ侵攻で、改めてマンガの中の話と現実が、繋がった気がしました。
それにしても、ヒストリエの11巻が出たのが、2019年の7月で、もう2年半がたっています。
早く、続きが出ないものでしょうか。