COVID19(新型コロナ)という大災害が、自民党の歴史の中でも、最強の安倍総理の時代に発生したことは、次の2つの事実を明らかにしました。
まず第1に、どんな政権下でも、大災害は起きるということです。
それまで、戦後の日本の2大災害であった、阪神・淡路大震災と、東日本大震災は、それぞれ村山総理(社会党)と、菅直人総理(民主党)という、自民党以外の総理の下で起きています。
そのため、自民党以外から総理が出ると、大災害が起きるのではといった、根拠のない思い込みがあったような気がします。
ですが、安倍総理のときに新型コロナが起きたことで、災害は政権を選ばないということが、明らかになりました。
科学的に考えれば、当たり前のことですが、そういったジンクスめいたことは、誰でも気になるものです。
第2が、どんな政権でも、経験のない災害対策は、失敗するということです。
2つの大震災を経て、日本の地震対策はかなり進歩したため、安倍政権は、2016年の熊本地震には、比較的上手に対応することができました。
ところが、経験のない新型コロナという災害には、通用しませんでした。
アベノマスクや、くつろぎ動画を始めとする、意味のわからない政策を次々と繰り出し、無策ぶりを露呈した挙げ句、政権を投げ出しています。
もちろん、政権放棄の直接の原因は、安倍氏自身の健康問題ですが、コロナがなければ、さらに長く、少なくとも東京オリンピックまでは、総理を続けていたはずです。
順調な間はやりたいことをやって、困ったことが起きるたびに病気が再発するというのは、平時の宰相としてはともかく、有事の際には、とてもその人には任せられないということになります。
「一所懸命にやっている感を与えておけば、自民支持層は離れない」という方針が、自然現象には通用しないということが、わからなかったのでしょう。