お金持ちの都市伝説として、よくあるのが、トイレの話です。
トイレを綺麗にすると、美人になれるという伝承を元に、「トイレの神様」という楽曲が、流行しました。
それにあやかってか、トイレを綺麗にすると、金持ちになれるという話が、定期的にネットに出ます。
いつの間にか、日本人はトイレを、神聖な場所と考えるようになってきました。
ですが、私の生まれた頃は、トイレは汲み取り式で、不浄な場所でした。
あまりに汚いので、母屋には置けず、別棟に建てた家も多かったほどです。
地方によっては、未だに、そういう構造の家があります。
もちろん、金持ちの家のトイレは、綺麗なことが多いです。
ですが、トイレが綺麗だから金持ちになれたわけではなく、関係が全く逆です。
お金があるから、トイレを綺麗に保てるのです。
例えば、お金がなくて古いアパートに住んでいるより、お金持ちが住んでいる、豪華な新築のマンションのトイレは、綺麗なはずです。
汚れ防止のコーティングをした、最新式の便器を使えば、汚れはつきにくくなります。
掃除道具も、無駄を気にせず、使い捨てのものをどんどん使ったほうが、簡単にトイレを綺麗にすることができます。
注文住宅は、掃除がしやすいようにトイレを広く作れる、ということもあります。
また、人の行動パターンで考えれば、綺麗なトイレを使っていると、それを綺麗に保とうという意識も高くなり、丁寧に掃除をするようになります。
お金があれば、奥さんが専業主婦でいられて、トイレを掃除するための、時間も体力もあるでしょうし、お手伝いさんを雇うことも可能です。
ちなみに、我が家では、トイレ掃除は私の仕事です。
だからというわけではありませんが、我が家のトイレの綺麗さは、ほどほどです。
医院などで、使わせてもらうトイレのほうが、毎日掃除をしているだけに、余程綺麗です。
尚、トイレを綺麗にするのが、悪いと言っているわけではありません。
ただ、トイレを綺麗にしなければと意識し過ぎると、生徒や新入社員に、素手でトイレ掃除を強要するような、変なことにも繋がりかねませんので、くれぐれもご注意を。
何度も言いますが、道具や習慣が、人を作るというのは、読み物としては面白いものの、お金を貯めるには、あまり役には立ちません。
お金持ちが使っているからと、同じアイテムを真似ることは、無駄な買い物に繋がり、かえって貯金の妨げになります。
それよりも、天引きをして、コツコツと貯めるのが、一番です。
楽をして、お金がほしい人には、あまり面白くない結論かもしれませんが……。