貯金に関する考え方は、2通りあります。
1)お金は生きているうちに使うもので、使い残して死ぬのは嫌だというものと、
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2)貯金があると、余裕を持って老後を生きられるから、お金は残しておいたほうがいいというものです。
どちらも、それなりに、説得力があります。
1は、貯金が趣味で、1億円貯めた男性が、使う暇もなく早死にしてしまったという記事です。
記事の書き手氏は、彼が自分の投資セミナーにせっかく参加しておきながら、勧めた投資の話に乗らなかったことが、余程気に入らなかったようです。
お金を貯めながら、早死にしてしまった挙げ句、遺産トラブルになってしまったことから、「貯金バカ」という、下品なあまり上品でない言葉で、彼を貶めて評しています。
投資をしてお金を回すことばかり考えて生きてきた書き手氏には、貯金を使うことも活用もせずに眠らせておくというのは、バカ無駄に思えて仕方なかったのでしょうか。
ですが、その人が、長生きしていたら、どうなったでしょう。
お金があってよかったと思いながら、幸せに死んでいったのではないでしょうか。
問題は、何度も言っているように、人生は、いつ死ぬかを決めることができないということです。
それができれば、私ですら、お金をちょうど使いきれるように、使途を決めたいと思っています。
ですが、死ぬ1年前に貯金がなくなったら、最後の1年は大変です。
そのことを考えると、貯金があるという安心感は、なかなか手放すことができません。
会社を辞めた今、お金があるという安心感と、もうお金を稼ぐために、人の命令を聞かなくていいという幸福感は、何物にも替え難いものがあります。
うちの妻と私も、お金の使い方に対する考え方は、異なっています。
私の場合、貯金は好きですが、使うのも好きです。
一方、妻は貯金にはかなり無頓着で、使う方に熱心です。
それを許すだけの収入もありましたが、やはり貯めた額は、私には及びませんでした。
二人とも、若い頃は、旅行でかなりのお金を使ってきました。
ところがコロナのせいで、私は、去年と今年、生活費以外の小遣いというようなお金を、殆ど使いませんでした。
一方、妻の方は、外食や旅行に出かけられないことで、かなり不満が溜まっているようです。
第○波が、下火になったのを見計らっては、温泉に行ったりホテルに泊まったりといった計画を立てて、誘ってきます。
彼女が言うには、せっかく貯めたお金を、使いきらずに死ぬということが、これ以上ないというほどの、不幸な人生に思えるとのことです。
誘われれば、私も行きますが、行動がかなり制限されている現在の状態で、是非とも、出かけたいというほどではありません。
それくらいなら、今のうちは我慢して、コロナから解放されたら、貯めておいた分をどっと使う方が、使いがいがあるのではと、つい考えてしまいます。
そのあたりが、貯金ができる人とできない人の差ではないかと思うのでした。