一度は、落ち着いた感のあったコロナの感染者数ですが、この記事を書いている現在、第6波と呼ばれる急増を見せています。
これに伴い、緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置等の対策について、様々な意見が出ています。
反対する人は、コロナ(特にオミクロン株)は、それほど危険はないから、経済を止めないためにも、人の制限はやり過ぎだと主張しています。
両者の間で、岸田首相は難しい舵取りを迫られますが、安倍&菅政権が、コロナへの対応を間違えて倒れたことから、今後も、かなり慎重な対応を取ると思われます。
思い出したのが、スティーブン・スピルバーグが監督した映画、ジョーズです。
www.youtube.com 人食いザメの出現に、人命を守る立場である、主人公の署長は、すぐさまビーチを閉鎖するように主張しました。
これに対し、市民の生活が破綻しないようにしなければならない市長は、観光収入を重視して、書き入れ時の独立記念日にビーチを開放します。
映画を観たときは、専門家の意見を聞かず、ビーチを開放して被害者を増やしてしまった市長に、何てひどい奴だと、かなり批判的な感想を抱きました。
ですがそれは、映画の観客として、サメが襲ってくることを知っていたせいです。
今回のような、コロナがどこまで危険かわからない場合、人を制限するのもしないのも、大きなリスクが伴います。
ある人は、デルタ株が襲った第5波の医療危機を踏まえ、強い制限をすべきと、主張するでしょう。
ある人は、このままでは経済が立ち行かなくなると、できれば制限をゼロに、するとしても、なるべく緩い制限をすべきと主張するでしょう。
どちらも、決して間違ったことを、言っているわけではありません。
医療崩壊と経済危機の、どちらも起きないように、相反する立場のバランスを取りながら国民の生活を守るのが、政治の役割だというのを、これまでになく認識させられた、コロナ禍という現象でした。