president.jp この記事が、何か噛み合わないところは、67歳まで会社で懸命に働いてきて、定年か何かで、放り出された人を例にとって、若くしてFIREする人への、アドバイスにしているところです。
どう考えても、この父親は、望まぬリタイアを強いられた人です。
かつ、働かなくてもいいほどの、有り余るお金を持っています。
FIREとは、まさに正反対です。
例えば、宝くじや株の暴騰で、思いがけずに若くして富を手にした人なら、人生に退屈してしまうこともあるかもしれません。
ですが、そうでもない限り、FIREを志して、しかも成功するような人は、こんな目には合わないでしょうから、安心していいのではと思います。
そもそも、FIREする人は、会社を辞めた時点で、一生働かずにすむ資産を、得ているわけではありません。
会社を辞めてからが勝負で、貯めた資産を運用して、生活の糧を得るために、投資という仕事を永遠に続けていかなければならないのです。
お金を、投資信託か何かに預ければ、何もせずに、数%の利益が出る時代ではありません。
筆者の父親のように、何も考えずにのんびりするわけにはいきません。
また、この記事には、家事の話が、一切出てきません。
恐らく、妻である女性に、すべて任せているのでしょう。
もしかすると、何もやらせてもらえないのかもしれません。
ですが、まずは、自分の部屋を掃除するところから、始めてはどうでしょう。
掃除を嫌がる妻は、あまりいないと思います。
少なくとも、午前中は、ビールのことなど考えている暇はない筈です。
私も、60で小火(プチFIRE)しましたが、一日が、短くて困っています。
ネットで興味のある記事を読んだり、本を読んだりしていると、あっという間に時間が過ぎます。
さらには、昔撮った写真や、溜まっている音楽ファイルの整理だけでも、一仕事です。
辞めてからずっとやっていますが、まだまだ終わりそうにありません。
私はやりませんが、SNSや、ゲームをやっていれば、一日はもっと短いのではないでしょうか。
その点、やはり今の中高年男性は、仕事以外に何もすることがない生活を続けていただけに、会社を辞めてからが大変です。
与えられた仕事しかしない環境にいると、いざ仕事を取り上げられたときに、新しいことを始めようとする気力がなくなっています。
65歳を過ぎて、何か打ち込むものを探そうとしても、意欲がわかないし、体力もついてこないのです。
下の本にあるように、遅くとも50代のうちに準備をしておかないと、何の楽しみもなくてビールに手が伸びそうになる、長い長い老後を過ごすことになりそうです。