何度も繰り返しますが、「男と女は脳の構造が違うから、思考の道筋も何もかも違っている」という考え方は、非科学的なよた話に過ぎません。
それを信じて、「女の脳の構造はこうだから、妻にはこういう扱いをすればいいんだ」という画一的な扱いをしていて、家庭がうまくいくとは思えません。
bookclub.kodansha.co.jp 上の本では、妻の誕生日とかイベントを、大事にしなさいと説いています。
ですが、長い長い夫婦の生活は、それだけで、維持できるわけがありません。
普段の家庭生活を疎かにして、特別なときだけちやほやすればうまくゆくなんてやり方は、相手を馬鹿にしているとさえ感じられます。
ではなぜ、そういう神話が、信じられるのでしょうか。
日本の男の大半は、フルタイムで働いています。
そして、年齢が同じなら、似たような社内の立場にあります。
しかも男は、大抵、自分(の仕事が)主役で、妻は夫が働くためのサポート役であり、家事と育児(と、男ほど重要でない仕事)をするのが役割だと考えています。
なので、日本の男は、非常に似たような思考パターンをします。
これは、脳の構造がどうこうではなく、日本の社会が、男はこうあるべきと、画一的に育ててきたからです。
ですが、女性はそうではありません。
独身女性と、専業主婦の妻と、フルタイムで働いている妻との考え方の違いは、共働きの夫婦間の考え方の違いよりも、大きいはずです。
さらには、子供がいるかどうかで、全く違ってこざるを得ません。
どう考えても、女性のほうが、さまざまな社会的な立場の違いがあり、男よりも複雑です。
相手が、何を考えているのか、どうすれば喜んでもらえるのかは、人によって違うはずです。
それを、相手の考え方を理解しようとする努力を放棄して、画一的なマニュアルで、女はこうだと決めつけて対応しようとしても、うまくいくはずがないのです。