受け持ちの家事の中で、一番楽だと思ったのが、洗濯でした。
まず、大学時代から一人暮らしをしていたので、洗濯は自分でもやっていたというのが、一番大きな点です。
しかも、当時は二槽式洗濯機だったのが、全自動になって、かなり楽になりました。
次に、考えなければならないことの多い、食事の支度などと違って、洗濯物の山を見れば、何をすればいいかが一目でわかります。
食器洗いにも言えますが、問題点が明らかになっていて、目の前のことさえ片付ければいいというのは、家事に慣れていない人間にとって、大きなメリットです。
最近では、課題の見える化・可視化などとも言うようです。
また、これは私だけかもしれませんが、洗濯物を、天気のいい日に干していると、結構、いい気分になってきます。
乾燥機もありましたが、雨が続いたとき以外は、殆ど使いませんでした。
電気を使って、わざわざ洗濯物を乾かすというのが、どうにも環境的に我慢できなかったからです。
外に干すことで、家の中だけで作業が完結せず、気分が変わるというのが、大きいかもしれません。
それに、うちの妻が、結構大ざっぱな人間で、取り入れたものを畳まずにタンスにしまっても、文句を言わなかったというのも、気楽でした。
白い物と色物を、分けて洗っただけで、感心されたほどです。
会社の仕事でも何でもそうですが、言われてやって後で注文をつけられるのと、裁量を預けられて創意工夫を発揮できるのとでは、モチベーションに大きな差が出ます。
夫が家事をしないとお悩みの方、そのあたりを上手に持っていくと、色々とやってくれるようになるかもしれません。
もちろん、全くやる気がない相手の場合、それでうまくゆくとは限りませんが……。