海外旅行やら散財など、景気のいい話が続きましたが、ちょっとシビアな記事を読んでしまったので、今回は、貯金と年金不足の話に、戻そうと思います。
president.jp 年金が少なく、不足分は貯金を切り崩して、少し高級な老人ホームに入っていた女性が、思ったよりも長生きしてしまい、貯金が底をついてしまったというのです。
そして、ホームから出なければならなくなり、生活保護を受けながら、かなりグレードの落ちるホームに、転所することになったそうです。
元々、90歳になれば、貯金がなくなるとわかっていたようで、冷静に考えれば、かなり無理がある計画だったと言えましょう。
今や、日本人女性の平均寿命である、88歳まで生きる方は6割以上もいる上、半分の方が、90歳以上まで生きるそうです。
toyokeizai.net ということは、90歳までは何とかなっても、そこから死ぬまでの間は、一文無しになってしまうことになります。
なので、老後の資金計画は、寿命を110歳くらいまでに設定しておかないと、長生きすればするほど、残りのお金の心配をして暮らすことになります。
ところが、老後の家計は大丈夫かという、ファイナンシャルプランナーへの相談記事の中にも、「平均寿命まで」のキャッシュフローしか設定していないものが、結構あるのです。
これは、ひどい怠慢というか、欺瞞だとしか思えません。
もしかすると、このままでは破綻するということを、記事の中で言えないために、このようにしたのかもしれません。
その点、国の年金は、終身のものですから、死ぬまで保障されます。
もらった範囲内で使う分には、いくら長生きしても、お金の心配はいりません。
ですから、国の年金をメインに老後の資金計画をたてるのが、一番安心なのです。
ただし、昔はともかく、今後の国の年金は、最低限度の衣食住を保障してくれるのが精一杯で、我々が期待するほどの額にはなりません。
そのために、自衛手段として、どうしても貯金が必要になってきます。
これまで、このブログで主張してきたのは、そういうことです。