1億円貯めて、会社を辞めました。

【毎日極楽】いかにして1億円を貯金し、60歳からの早期リタイアの日々を幸せに過ごしているか

長生きを、罰ゲームにしないために

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 海外旅行やら散財など、景気のいい話が続きましたが、ちょっとシビアな記事を読んでしまったので、今回は、貯金と年金不足の話に、戻そうと思います。

president.jp 年金が少なく、不足分は貯金を切り崩して、少し高級な老人ホームに入っていた女性が、思ったよりも長生きしてしまい、貯金が底をついてしまったというのです。
 そして、ホームから出なければならなくなり、生活保護を受けながら、かなりグレードの落ちるホームに、転所することになったそうです。


 元々、90歳になれば、貯金がなくなるとわかっていたようで、冷静に考えれば、かなり無理がある計画だったと言えましょう。

 

 今や、日本人女性の平均寿命である、88歳まで生きる方は6割以上もいる上、半分の方が、90歳以上まで生きるそうです。

toyokeizai.net ということは、90歳までは何とかなっても、そこから死ぬまでの間は、一文無しになってしまうことになります。

 なので、老後の資金計画は、寿命を110歳くらいまでに設定しておかないと、長生きすればするほど、残りのお金の心配をして暮らすことになります。


 ところが、老後の家計は大丈夫かという、ファイナンシャルプランナーへの相談記事の中にも、「平均寿命まで」のキャッシュフローしか設定していないものが、結構あるのです。


 これは、ひどい怠慢というか、欺瞞だとしか思えません。
 もしかすると、このままでは破綻するということを、記事の中で言えないために、このようにしたのかもしれません。

 

 その点、国の年金は、終身のものですから、死ぬまで保障されます。
 もらった範囲内で使う分には、いくら長生きしても、お金の心配はいりません。
 ですから、国の年金をメインに老後の資金計画をたてるのが、一番安心なのです。


 ただし、昔はともかく、今後の国の年金は、最低限度の衣食住を保障してくれるのが精一杯で、我々が期待するほどの額にはなりません。
 そのために、自衛手段として、どうしても貯金が必要になってきます。


 これまで、このブログで主張してきたのは、そういうことです。

chotiku.hatenablog.com

誰が何を言おうが、稼いだ金は好きに使おう(但し限度内に限る)

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 我が家はこのように、老後資金と生活費以外のお金の大半を、旅行に費やしましたが、別に、旅行を勧めているわけではありません。
 自分たちがまっとうに働いて稼いだお金ですから、本人たちが納得していれば、人に何を言われようと、堂々と好きなように使えばいいと思います。

 それが、正しい消費行動です。


 今の日本では、選択肢はいくらでも増えていきます。


 世界に数台しかない車を買ったり、美しい宝飾品を次々集めたりする人もいれば、贔屓の芸人やスポーツイベントを追って、全国津々浦々を巡る人もいるようです。
 住み心地を追及して、広い家を買う人がいれば、ひたすら部屋に籠もって、推しやゲームや愛玩に、時間とお金を注ぎ込むのも、立派な使い途です。


 子供にお金をかけて、最高の教育を授けてやろうという人もいれば、美食やワインに執念を燃やす人がいてもいいと思います。
 パチンコや、競輪競馬、或いはラスベガスでギャンプルにのめり込むのも、法律で禁止されているわけではありません。
 最近、流行りの投資も、使い途の一つです。

 

 贅沢・散財・浪費と言われようと、投資で損をしてお金を溶かしたと言われようと、それは、本人と家族の問題であり、他人が口を出すことではないでしょう。


 但し、絶対に忘れてならないのは、「度を越さない」ということです。

「身をわきまえる」と、言い方を変えてもいいかもしれません。


 具体的にどういうことかと言うと、自分だけでなく家族の理解を得ることと、必要な貯金をした上で、あくまでも、残りのお金の範囲内で使うことです。


 厳しいようですが、多く稼いだ人は多く使えるし、少なくしか稼いでいない人は、少なくしか使えません。
 稼いだ額以上に使えると思うのは、売り手側に惑わされた、幻想に過ぎません。


 消費者金融とかレバレッジとかローンとか、今、手元にないお金を、遊興や投資やギャンブルに注ぎ込むのは、老後だけでなくて、それまでの人生すら危うくする危険性があるということだけは、覚えておいたほうがいいと思います。

貯めたお金はリゾートで使う

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 若い頃は、観光旅行もしましたが、あまり興味が持てず、結局、一つのところに滞在する派になりました。

 特に、綺麗なビーチがすぐ側にあるリゾートが、お気に入りです。

 

 ビーチに椅子を出して、海を見つめながらのんびりしたり、たまには、マリンアクティビティーを楽しんだりしていると、1週間くらい、あっという間に過ぎてしまいます。


 毎回違うところに行くよりも、一度気に入ったら同じところに行くことが多かったです。

 独身のときも含めると、海外では、グアム、バリ(3)、ボルネオ(4)、セブ(6)、パラオ(6)などに行きました(()内は回数)。

 国内では、沖縄が圧倒的に多く、本島ばかりでなく、離島にもあちこち行っていて、30回以上行った計算になります。

 

 中で、一番気に入ったのが、新婚旅行で行ったモルジブです。

 日本から、ちょっと遠いのが難点ですが、椰子の木の生えた白い浜辺と、青い海と、見事なサンゴ礁といった、南国のリゾートというイメージそのものでした。

 砂浜のサンドバーで、裸足になってビールを飲みながら夕焼けを見ていると、本当に別世界に来ているという感じでした。

 

 また、ちょっと奮発して泊まった、水上コテージの雰囲気も、最高でした。
 コテージから、海に向かって木の階段が続いており、そのまま海に入れるのです。

 運がいいと、大きな魚が泳いでいるのが上から見えたり、沖にイルカがいたりもします。


 モルジブには、その後、3回行っています。
 いずれも、違う島のリゾートに泊まったのですが、遊ぶものがいっぱい揃っている島やら、素朴な島やら、それぞれ特徴があって面白かったですね。

結婚して、かえって金遣いが荒くなった。

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 初めて海外旅行をしたときは、まだ1ドルが200円くらいの時代だったと記憶しています。
 それでも、以前に比べれば随分安くなったと、気が大きくなって、色々と買い物をしました。


 その後、年に1回は、海外に出かけていました。
 これ以外にも、国内旅行にはしょっちゅう行っており、年末年始、G/W、お盆休みは、すべて1週間程度の旅行に費やしています。


 ところが、30代に入ると、親を含む回りから、結婚の圧力が高くなってきました。
 今では考えられませんが、男は年越し蕎麦と言われ、31歳までに結婚しないと、どこかおかしいのではといわれた時代です。


 結婚しない男は、責任感がないから、大事な仕事も任せられないという話もありました。
 ちなみに、女性はもっとひどくて、クリスマスケーキと呼ばれ、25歳が結婚のリミットとされていました。


 ですが、恋愛のチャンスもなく、何よりも、結婚するとせっかく稼いだお金を好きに使えないことから、積極的に婚活(こんな言葉はありませんでしたが)する気もありませんでした。
 このまま、一生独身でいるのだろうと、何となく思っていた頃、縁があって妻と出会い、結婚しました。


 結婚の決め手は、趣味が同じ旅行で、しかも、総合職で共稼ぎ希望だったこと。
 しかも、私よりも給与が(かなり)高い!
 つまり、結婚したからといって、お金の使い方をセーブしなくていいのです。


 実際に、結婚してからは、二人して稼いでいるものですから、金遣いはかえって荒くなりました。
 妻の方は、それまでに結構遊んでいて、お金の使い方を知っていたのです。
 その代わり、貯金は私よりも少なかったのですが……。


 まずは、しょっちゅう、飲みに出かけるようになりました。
 そして、上等な料理を、食べに行くようにもなりました。
 旅行に行ったときも、泊まるホテルのランクが、上になってきました。


 男一人だと、こうはいきません。

20代で1千万円、30代で2千万円

 以上のように、私の場合は若い頃から、かなり頑張ってお金を貯めました。


 結果、貯金が30前に、1千万円を越えました。
 また、30代半ばで結婚する前には、2千万円ほどになっていました。

 

 結果的には、積極的に貯金をしていたおかげで、老後の心配もなくなったと言えますが、最初から、老後資金にしようとして、貯金していたわけではありませんでした。
 就職した頃は、まさか年金受給開始が65歳になり、しかも、これほど受給額が減少するとは、思ってもみませんでした。

 

 老後資金用の口座としては、社内預金を使いましたが、一部を下ろして家を買ったりもしたので、このブログで書いた通りの、お金の貯め方をしたわけではありません。

 私の経験からして、通常の口座にお金を貯めようとしても、つい使ってしまうことから、こうすればいいという貯金のやり方をまとめてみたものです。

 

 但し、貯金と節約ばかりしていたわけではありません。
 そんな生活では、心が疲れ果てて、何のために生きているか、わからなくなってしまいます。

 人生を充実させるために、お金を貯めるのであって、預金額を増やすのが目的ではありません。


 節約というのは、たまにやるなら面白いこともありますが、毎日では、気持ちが荒んでくるものです。
 使うのと貯めるのとの、メリハリが大事です。

 

 私の場合、毎月の天引きで貯めた残りは、自由に使うという生活を続けました。

 そうすることで、心置きなく、お金を使えました。

 

 といっても、服や車や飲食には、あまりお金を使っていません。
 お金を使ったのは、もっぱら旅行です。

実際に、いくら天引きしていたかというと

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 では、私の場合は、実際に、いくらくらいの貯金をしていたのでしょうか。

 

 探してみたら、昔の給与明細を見つけることができました。
 しかも、新入社員として入社した年度から、残っていました。
 我ながら、よく取っておいたものだと思います。

 

 尚、以下の金額は、すべて額面です。
 あの時代は、初任給は今とは比較にならないほど低く、基本給が14万円でした。
 現在の初任給の平均は、22万6千円だそうですから、隔世の感があります。 

news.yahoo.co.jp

 基本給14万円と、残業手当が2万円程度、額面16万円そこそこの収入に対して、社内預金の天引き額が、月々2万5千円となっています。
 いくらなんでもこれは多いようです。

 

 最初の賞与は、雀の涙程度だったので、6ヵ月分も引かれたら、マイナスになってしまいます。
 残っていた明細は、4月ではなくて11月のものだったので、最初は1万円くらいにして、途中から増やしたのでしょう。

 

 また、給与だけでなく、賞与のときにも、天引きをされていました。
 賞与からは、給与の天引き額の6ヵ月分が、引かれるというシステムになっていたのです。
 賞与は、年に2回ありますから、1年で12ヵ月分が、賞与から引かれていたことになります。
 即ち、給与12ヵ月分と2回の賞与12ヵ月分で、月々の天引き額(初年度は2.5万円)の24ヵ月分、年間にして60万円が、天引きされていました。

 

 入社2年目になると、基本給が1万円上がって15万円、残業手当が、3万円程度。
 天引き額は4万円になっています。年間にして、96万円です。

 

 トップに貼りつけたグラフで、横軸が時間、縦軸が金額、実線が給与で、点線が天引き額です。
 このように、基本給が、毎年1万円から2万円ずつ上がっていきました(いい時代でした……)。

 これに伴い、生活用の口座に入るお金(実線と点線との差)が、あまり変わらないように、天引き額を増やしていきました。

貯金目標額4千万円の場合の試算

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 例えば、定年時に必要な老後資金を、4千万円と仮定します。


 これだけあれば、65歳で定年退職し、年金を繰り下げ受給する70歳までの5年間を、毎年5百万円で過ごしたとしても、70歳の時点で1千5百万円が残ります。
 年に5百万円使えれば、多少は余裕のある生活を送れるはずですし、70歳の時点で1千5百万円あれば、何か起きた場合の対応も、楽になります。

 

 大企業の退職金の平均額が2千万円ですから、働いている間に、残りの2千万円を貯めればいいことになります。
 22歳で就職して、65歳まで働いたとして43年間。43年間で2千万円ということは、年間46.5万円。毎月約4万円を貯めればいいということです。

 

 ただ、現在の、大卒の初任給の平均額は、22.6万円とのことですので、1年目から、月に4万円を天引きするのは、かなり苦しそうです。
 おまけに、2年目からは住民税を取られるようになりますので、最初は、1万円程度から始めるのが、妥当なところかもしれません。

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 ただし、最初のうちに楽をし過ぎると、当然、後がきつくなってきます。
 最初の10年で、月に1万円ずつしか貯めなかったとすると、120万円しか貯まりません。

 

 残りの30年で、1880万円を貯めなければならず、毎年63万円、月に5万2千円を天引きすることになります。
 月に5万2千円だけなら、それほど多くないと思えるかもしれませんが、家のローンや生活費とは別の貯金だということを、お忘れなく。

 

 尚、退職金が2千万円という額は平均ですので、半分以上の人は、これほどもらえません。
 従って、天引き額を増やすか、定年後に少ないお金で暮らすことになります。